クリミア風ムール貝(アサリ)のピラフ
貝のうまみたっぷりのスープで炊き上げた、リッチな味わいのピラフ。クリミア地方ではお馴染みの家庭料理です。
Tetiana Guzyk
私はクリミア半島の美しい港町Feodosiaで生まれ育ちました。
その後キーウでジャーナリストになり、長年新聞や雑誌に寄稿したり、TVでは社会問題に関する番組を沢山作りました。クリミア料理を通して見えてくる歴史番組も作ったのです。
2014年のロシア軍の侵攻によりクリミアはロシアに併合されました。私は強い危機感を抱き、対テロ作戦のドキュメンタリー映画も作りましたが、あれから事態はますます深刻になる一方でした。
中央アジアは古くから稲作が盛んで、ここから米食文化が東西に広がったと言われています。クリミアもその影響を受け、クリミア料理にお米は欠かせません。
またその後ジェノバ人やトルコ人が半島に住み着き、トルコ人は「サラセンの穀物」をもたらし、ムール貝などはジェノバ人の影響でした。
クリミアではステップ気候地域より海岸地域の方が料理はより豊かで、地中海風となっています。
今回はアサリで代用しましたが、本来はムール貝で作るピラフとピーマンの詰め物は、クリミアのオリジナルではありませんが、どちらも伝統的に長く作られてきた料理です。
貝のうまみたっぷりのスープで炊き上げた、リッチな味わいのピラフ。クリミア地方ではお馴染みの家庭料理です。
ピーマンの緑や、トマトの赤がきいた、色鮮やかなメインディッシュ。お肉とご飯が詰まっていて、食べ応え満点!